EDMで使えるシンセサウンドの作り方|基本から応用まで徹底解説
RedditのEDMプロダクションコミュニティでは日々「このシンセサウンドはどうやって作るの?」という質問が後を絶ちません。これはDTM初中級者が必ず直面する壁であり、裏を返せばシンセサイザーの音作りをマスターすることがEDM制作の核心だということを示しています。
この記事では、EDMでよく聴かれる代表的なシンセサウンドを再現するための考え方と手順を、実践的な視点から解説します。
まず「音を分解して聴く」習慣をつける
「このサウンドはどうやって作るの?」という問いに答えるためには、まずリファレンス音源を徹底的に分析することが出発点です。
以下の観点で耳を傾けてみましょう:
- 音の立ち上がり(アタック)は速いか遅いか?
- 音の持続感はどうか?サステインはあるか?
- 倍音は豊富か、それともシンプルか?
- モジュレーションはかかっているか(ビブラート、フィルタースイープなど)?
- ステレオ感はどうか?モノラルっぽい?ワイドな広がりがある?
この分析をスペクトラムアナライザー(例:iZotope OzoneやVoxengo SPAN)を使って視覚的に確認するのも非常に有効です。
EDMで頻出するシンセサウンドの種類と作り方
1. スーパーソウリード(SuperSaw Lead)
EDMの顔とも言えるサウンドです。複数のノコギリ波(Saw波)をデチューン(わずかにピッチをずらして重ねる)することで生まれます。
基本的な作り方:
1. オシレーターを3〜7本用意し、すべてSaw波に設定
2. それぞれのピッチを±5〜15セント程度ずらす(デチューン)
3. フィルターはローパスで高域をやや削る
4. コーラスやユニゾンエフェクトでさらにワイドに
5. リバーブ・ディレイで空間を演出
おすすめシンセ: Serum(Xfer Records)、Vital(Matt Tytel)、Sylenth1(LennarDigital)
2. プラックサウンド(Pluck)
フューチャーベースやトロピカルハウスで多用される、弦をはじいたような短い音です。
基本的な作り方:
1. Saw波またはTriangle波でオシレーターを設定
2. アンプのアタックを0にし、ディケイ〜リリースを短めに設定(0.1〜0.5秒)
3. フィルターのエンベロープも同様にアタック0、短いディケイで設定
4. 軽くリバーブをかけてなじませる
ポイント: ベロシティでフィルターの開き具合を変化させると表情が出ます。
3. パッドサウンド(Pad)
楽曲に奥行きと雰囲気を加えるロングトーンのサウンドです。
基本的な作り方:
1. Saw波やSquare波を複数重ね、コーラスをかける
2. アンプのアタック・リリースを長めに設定(0.5〜2秒)
3. フィルターはゆっくりとしたLFOで揺らす
4. ホールリバーブを深めにかけて空間に溶け込ませる
音作りに役立つツール・プラグイン
実際の制作現場でよく使われるシンセやエフェクトをまとめました。
| 用途 | プラグイン名 |
|---|---|
| メインシンセ | Serum, Vital, Massive X |
| ウェーブテーブル系 | Serum, Wavetable (Ableton) |
| アナログモデリング | Sylenth1, Diva (u-he) |
| スペクトル分析 | Voxengo SPAN (無料), iZotope Ozone |
| コーラス・広がり | ValhallaRoom, Spreader |
特にSerumはそのビジュアルなインターフェースと豊富なプリセットから、世界中のEDMプロデューサーに愛用されており、音作りの学習ツールとしても最適です。
「耳コピ」から「自己流」へ:音作りを上達させるコツ
- 好きな曲のサウンドを1つ選んで、徹底的に再現してみる
- プリセットをそのまま使うのではなく、パラメータを少しずつ動かして変化を体感する
- YAMAHAのDX7やMoogなどのクラシックシンセの仕組みを学ぶと、現代のソフトシンセへの理解が深まる
- Redditの「r/edmproduction」や国内DTMコミュニティで積極的にフィードバックをもらう
まとめ
「このシンセサウンドはどう作るの?」という問いの答えは、聴く力・分析する力・実験する力の三つにあります。最初は似たような音が出なくても、パラメータの意味を理解しながら試行錯誤を繰り返すことで、必ず自分のサウンドデザイン力は向上していきます。
まずは今日、お気に入りのEDMトラックを1曲選んで、そのシンセサウンドを再現することに挑戦してみてください。その過程がDTMの最大の醍醐味です。
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