ROLIがヤマハミュージックジャパンを通じて約4年半ぶりに本格復活
英国発の革新的な音楽機器ブランドROLI(ローリー)が、2026年6月(予定)よりヤマハミュージックジャパンの国内取り扱いによって、日本市場に本格再上陸することが発表されました。
ROLIといえば、一般的なMIDIキーボードとはまったく異なるアプローチで音楽表現の可能性を広げてきたブランド。日本での展開が一時途絶えていたこともあり、気になっていたDTMerも多いのではないでしょうか。今回はその背景と、ラインナップされる5機種の特徴を詳しく解説します。
ROLIとはどんなブランドか?
ROLIは2009年にロンドンで創業。従来の「鍵盤を押して離す」という二次元的な演奏表現に対し、押す・スライドする・持ち上げるといった多次元的なタッチ操作で音をコントロールできるMPE(MIDI Polyphonic Expression)対応機器を世に送り出してきました。
その代表作であるSeaboard(シーボード)は、シリコン製の感圧鍵盤によってビブラートやピッチベンドをリアルタイムに指先でコントロールできる楽器。弦楽器や管楽器のような表情豊かな演奏が可能で、世界中のプロミュージシャンやサウンドデザイナーから支持を集めています。
注目の新製品「Airwave」とは?手の動きで音を操る次世代コントローラー
今回の再上陸ラインナップの中で特に注目を集めているのが、Airwave(エアウェーブ)です。
Airwaveは、手やボディの動きをセンサーで検知し、それをMIDIやCC情報として出力できるモーションコントローラー。楽器を物理的にタッチすることなく、空中での身振りや動作がそのまま音楽表現に直結します。
DAWやシンセサイザーのパラメーター(フィルター、リバーブ深度、音量など)を身体の動きでリアルタイム操作するライブパフォーマンスへの応用はもちろん、DTM制作においてもオートメーションデータを直感的に書き込む手段として活用できるポテンシャルがあります。
国内発売予定の5機種をチェック
1. Seaboard Rise 2
ROLIの看板製品。49鍵のシリコン感圧鍵盤を搭載し、MPEフル対応。DAWやソフトシンセとの組み合わせで、指一本一本に独立したピッチ・プレッシャー・スライド操作が可能です。Ableton LiveやLogic Pro、Bitwig Studioなど主要DAWとの相性も抜群です。
2. Seaboard Block Studio
コンパクトサイズのSeaboard。モジュール式設計になっており、他のROLI Blocksと組み合わせて拡張できます。デスクトップでの制作用途やライブの持ち運び用に最適なサイズ感です。
3. LUMI Keys Studio Edition
光るキーが練習をガイドしてくれるキーボード。見た目のインパクトはもちろん、ROLIの専用アプリと連携した音楽学習機能が充実しており、音楽制作初心者や教育目的にも向いています。もちろんMIDIキーボードとしての基本性能もしっかり備えています。
4. Airwave
前述の通り、モーションセンサーによる空中操作コントローラー。ライブパフォーマーやエクスペリメンタル系のサウンドデザイナーに刺さる一台です。
5.(5機種目の詳細は発売前情報として随時更新予定)
ヤマハが取り扱うことで何が変わるのか?
ヤマハミュージックジャパンがディストリビューターになることで、国内での正規保証・修理対応・サポート体制が整います。これまでROLI製品を個人輸入で使っていたユーザーにとっては、安心して購入できる環境が整うことが最大のメリットでしょう。
また、全国のヤマハ特約店や音楽機材店での実機試奏の機会が増えることも期待されます。Seaboardのような特殊な演奏インターフェースを持つ楽器は、実際に触れてみることで初めてその魅力が伝わります。
MPE対応DAWと組み合わせて真価を発揮
ROLI製品を最大限に活用するなら、MPE(MIDI Polyphonic Expression)対応のDAWまたはプラグインとの組み合わせがマストです。
- Bitwig Studio:MPEネイティブ対応で最も親和性が高いDAW
- Ableton Live 11以降:MPE対応済み、Seaboardとの組み合わせ実績も豊富
- Logic Pro:MPE対応、Apple純正なのでMac環境では安定した動作
- ROLI独自のDashboardソフト:各製品の設定管理に必要
ソフトシンセ側でも、Native InstrumentsのKONTAKTやArturia Pigments、Spectrasonics OmnisphereなどMPEに対応したプラグインと組み合わせることで、Seaboardの多次元コントロールを余すことなく活かせます。
まとめ:ROLIは「演奏表現を拡張したい人」のための楽器
ROLI製品は、単純にMIDI鍵盤の代替として購入するものではありません。「もっと生き生きとした演奏表現を打ち込みに取り入れたい」「ライブパフォーマンスに新しい次元を加えたい」というDTMerやパフォーマーに向けた製品群です。
2026年6月の発売開始に向けて、価格や取扱店舗の情報は随時更新される予定。ヤマハミュージックジャパンの公式ページやROLI日本公式情報をチェックしておくことをおすすめします。
長らく入手しにくかったROLIが、身近な存在になる日が近づいています。この機会にぜひ、次世代の音楽表現インターフェースに触れてみてください。